サラッとした質感と洗うとやわらかくなる風合いがクセになるリネン。
通気性に優れているがゆえ「リネンは夏もの」というイメージがとにかく強い。しかし使い始めると夏だけではもったいないほどリネンは春の気候にちょうどいい素材です。
意外と寒くない? シャリシャリしない?リネンってどんな素材か改めて見てみましょう。
リネン=麻 ではない
一般的に言われる「麻」は、植物から作られる繊維の総称を指します。カーペットや麻袋に使用されるジュートやヘンプなども”麻”と表記されますが、リネンはフラックスという亜麻科の茎から作られます。フラックスは麻の中でも最高級で、ゴワゴワとしたジュートなどにはないなめらかな質感が特徴です。ヒット曲「亜麻色の髪の乙女」とあるように、亜麻のしなやかで淡い色合いは古来より人々を魅了してきました。
リネンの魅力を簡単にまとめると、
●サラサラ、そしてなめらかな肌触り
●洗う度にやわらかくなる風合い
●通気性、速乾性に優れている
●コットンの2倍ある耐久性
●意外と暖かい
●汚れが付着しにくい
シャリシャリ、ゴワゴワとした麻のイメージとは全く異なり、なめらかな肌触りは洗うとさらに増していきます。
特に洗いたては気持ち良く、アイロンをかけたシャキッとした風合いも、波打つように現れるシワもどちらも味わいを出してくれます。
上質だけど素朴なリトアニアリネン
眠家でおなじみの<LAPUAN KANKURIT>や<fog linen work>の製品は、南部にフィンランド南部に位置する国リトアニアで生産されています。フランスやイギリスなどのリネン産地の大御所たちと比べるとマイナーなリトアニアですが、品質の高さは負けていません。上記の国と比べ素朴なやわらかさがあり、また価格もリーズナブルなため気を遣うことなく日常に取り入れやすいです。
以前fog linen workオーナーの関根由美子さんのインタビューにもありましたが、リトアニアの方はとても真面目で細部まで気遣いのできる気質だそうです。実際にfog linen workコラボのシャツを見ても、細やかなステッチワークのおかげでデイリーに使えるタフな仕上がりになりました。
真面目な気質はテキスタイルにも現れ、北欧らしいユニークな柄が得意なLAPUAN KANKURITでは、複雑なデザインを全て織りで再現しています。こうした日本の職人文化に通づる繊細な仕事ぶりも、私たちの生活に溶け込みやすい理由のひとつかもしれません。
使うごとに縮まる距離感
あるお客様が「リネンって最初距離感があるけど、徐々にその距離感が縮まっていくのよね」と仰いました。使ったことがある方ならピンと来るほど、とてもリネンの特徴を捉えた表現です。それを顕著に感じられるのが寝具として使う時です。直接身体にまとうシーツや肌掛けだと、あの最初のハリがなんとなくよそよそしい印象に感じます。自分と相性がいいのか悪いのか、半信半疑ながらも使い込んでいくといつの間にか、”打ち解けた”と思えるような日が訪れます。
洗うごとにクタッとやわらかくなり、波打つような特有のシワがきっとそう思わせてくれるのでしょうね。
ただ当店で取り扱っているリネンは洗いがかかった「ウォッシュドリネン」がほとんどのため、距離感は友達の友達ぐらいのスタートでしょうか。始めからやわらかさがありますが、それでもやはり意気投合した瞬間は心地よさを与えてくれます。
使い始めるなら春がおすすめ
夜の冷え込みが厳しい春は、冬用寝具のままという方も多いかと思います。ところが気温が上がるにつれて気になるのが、目覚めの嫌なムレ。薄手の肌掛けではまだ寒いけど、暑苦しく感じ始める今時期こそ”リネンの出番”です。就寝中は私たちが思う以上に汗をかくため、いかに汗を逃がすかが鍵となります。通気性も速乾性にも優れたリネンは汗をかいてもサラリした心地よさが続きます。
例年より暖かい今年は、我が家も早めにシーツをリネンに取り替えました。なめらかさと適度に肌から離れるドライタッチがこんなに気持ちいいだなんて、何で去年は気づかなかったのだろうと後悔したほどです。
まだ羽毛布団も使っているので、シーツとブランケットでサンドイッチ状態にして汗っかきでもサラサラな朝を迎えています。
洋服もリネン混ではなく、思い切ってリネン100%が清々しいです。
私たちスタッフは3月辺りから徐々に春服にリネンを取り入れています。例えばシャツなら、最初はニットやスウェットに合わせるインナーとして、少し暖かくなっきたらカットソーの上から羽織って、半袖か迷う日はシャツ1枚でスッキリとしたコーデにというように。
インナーや羽織にすると意外と暖かいため、気温の移り変わりが激しい春でも変幻自在に合わせてくれます。
おすすめリネンアイテム
<ベッドリネン>
◆USVA【LAPUAN KANKURIT】
キッチンタオル〜ブランケットと豊富なサイズ展開が嬉しいUSVA。中でもおすすめは1番大きいW150×H260cmです。
ぴったりシングルサイズ(W150×H200cm)もある中、大判サイズが人気の理由は敷いても使えるからです。むしろ敷いた方が気持ちいいくらい、リネンのサラリとした質感をダイレクトに味わうことができます。
時にはシーツに、時にはソファカバーに、夏になれば一瞬ヒヤッとする感触を思い出すと今から待ち遠しくなります。
【スペック】
サイズ W150×H260(cm)
素 材 リネン100%
生産国 フィンランド
価 格 ¥26,400 (税込)
◆リネンガーゼケット【fog linen work】
洗いをかけたリネン素材のガーゼが合わさったブランケットは、まるで「空気に包まれて寝る」かのような寝心地に。使えば使うほどふっくらとするガーゼケットの特徴に、リネンの特有のクタッとした風合いが合わさり、1枚布では出せないエアリーな感触をお楽しみいただけます。
さらに縁どりはラウンドカットにコットン地のパイピングで、お子さまにも優しい肌あたりに仕上がりました。表と裏で異なるバイカラーで寝室に彩りの変化を添えてください。
【スペック】
サイズ W130☓H190(cm) (シングルサイズ)
素 材 本体:リネン100% パイピング:オーガニックコットン100%
生産国 リトアニア
価 格 ¥17,600 (税込)
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<ウェア>
◆リネンワークシャツ【fog linen work × minka】
「1枚でも主役に、羽織やインナーとして着まわしもできる」。ワークシャツの良さとリネンの爽やかさ兼ね備えた、大人のためのリネンワークシャツです。ゆったりとドロップショルダーにすっきりとしたジャケット風の襟元で、シンプルなコーデでもこなれた雰囲気が作りやすくなっています。
合わせ方はデニムやTシャツで爽やかなカジュアルスタイルに、ロングスカートやテーパードパンツなら清楚でキレイめな印象に。1枚で何通りものスタイルを楽しめます。
【スペック】
サイズ フリー
着 丈 56.8cm 身幅62.8cm 肩幅60.0cm 袖丈53.3cm
素 材 リネン100%
生産国 リトアニア
価 格 ¥17,930 (税込)
◆リネンワイドパンツ【fog linen work × minka】
足先までたっぷりとボリュームのあるワイドパンツも、リネン素材ならストンと落ちる絶妙なシルエット。リラックス感もありながら、トップスに引けを取らない主役級パンツは、ハイウェストで脚長効果も抜群です。
股上にもこだわっており、ウェストで履けば9.5分丈、少し落とせば10分丈、と日によって違った印象がスタイリングの幅を広げてくれます。ハイウエスト+裾から見えるパンプスやサンダルで、足元軽やかなサマーコーデを手に入れましょう。
【スペック】
サイズ フリー
素 材 リネン100%
生産国 リトアニア
価 格 ¥15,950 (税込)
初夏のリネン祭り
期間:4月29日(金)〜5月8日(日)
場所:眠家 - minka - 鳥屋野店
GW期間は休まず営業します
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