夏のような日差しが増えている5月。新潟も例年になく4月から突然暖かく、ゴールデンウィークも時々雨が降ったものの、基本的には良い気候が続いていました。
それもあって、連休中の旅行や遊び疲れが翌週、翌々週のお休みまでなかなかとれないまま、という方も多かったようです。
今回、そんな暖かい日々にぴったりなリネンの特集を皆さまにお届けします。疲れをとるには気持ちよく眠るのがいちばん。
同時に店舗の方ではリネンフェアを開催、眠家で扱うリネン製品を一気にまとめたコーナーの常設やリネンで統一したベッドのスタイリングの提案をご覧ください。
【おしらせ】
眠家では超定番となっていた、オリジナルのリネン5重ガーゼケットですが、2019年で生産終了となります。
残念なことにこのガーゼケットを作っていただいている工場が廃業になることが決定しており、今年のうちにもう一度追加生産の予定ではありますが、今の売れ行きでいきますと2020年には残らない見込みです。
2019年の新色、動画で取り上げている定番色ともに入手できる最後の年になりますので、ご検討いただいている方はお早めのご決断をお願いします。
そもそもリネンとはどんなものかご存知でしょうか?
多くの方は「植物の麻のこと」という認識かと思いますし、大きく括ると間違いありませんが、厳密には「亜麻」という植物の繊維を指します。
似たもので「ヘンプ」がありますがこれは「大麻」のことで、ジャリッとした粗めの手触りが特徴。強度も強いです。「ラミー」というものも似ています。こちらは「苧麻(ちょま)」という植物で、リネンに似た性質で光沢感も勝るものの、やや硬く、解消するために糊で加工するものが多いですね。
リネン(亜麻)は、同じ麻でも上品さが残るのが特徴。柔らかくコットンの製品のように扱えるメンテナンス面での容易さも秀でています。ラミーに比べると毛羽も出にくく、寝具製品にはもってこいです。
ルーツを辿るとヘンプやラミーはアジア周辺で発展してきたのに対し、リネンはヨーロッパで発展したという違いがあります。古いものでは中東・西アジアで約10000年も前から使われている形跡があります。いかに人間と長く付き合ってきたか、そして今に至るまで実用的であるかが歴史から分かります。
先程紹介したヘンプ、ラミー、リネンはいずれも通気性・吸水速乾性に非常に優れた繊維です。しかし、寝具となるとそれだけではなく、肌当たりの良さ、日常的な使い勝手がとても重要ですね。
ヘンプは加工してもやや粗さがあり、寝具には向いていません。洋服では比較的見かけますが、見た目も粗めの生地となり、上品さよりもカジュアル感が強いです。
ラミーは太く長く丈夫な繊維であり、リネンよりもシャリ感があります。美しい白と光沢をもち、上品さがありますが、やはり少しだけチクチク感が強めです。
リネンは細くしなやかさがあり、さり気なく光沢を放つバランスの良い見た目と、素肌に触れてもチクチク感があまりないところが寝具に向いています。それに、ケットやシーツは使用頻度が高く、よく洗うものでもありますが、洗うたびに柔らかくなり、肌に馴染んでいくように育っていくところがぴったりです。
そしてなんと言っても通気性です。洋服なんかでもお持ちの方は体感したことがあるかもしれませんが、「着ている方が涼しい」なんて思ったことはありませんか?
変な話なのですが、例えば半袖のTシャツを着ているのと、長袖のリネンシャツを着ているのとでは長袖の方が「風が通り抜けるのを感じやすい」んですね。どんどん風を取り込んで、一瞬涼しい風を袖の中で溜め込んで外に出ていく、この一連の流れから、半袖よりも涼しく感じるんです。
また、コットンと比較して約4倍もの吸水性。そしてすぐに外に逃げていくため、ジトッとせずにサラサラなまま。
逆にコットンにはある伸縮性が、リネンには全くと言っていいほどありません。ものによっては使いづらくなくこの仕様も、肌に張り付きにくいという特性に変わります。
これらは快適性に繋がるだけでなく、雑菌の繁殖を防ぐという意味合いもあります。高温多湿な日本には本当にぴったりな素材なんです。
※リネンもヘンプもラミーも素材選びと加工技術によって良い製品も数えきれないほどあることはご認識ください。
4月5月から使うのはもちろん良いですし、6月以降の梅雨時期から衣替えするのも非常におすすめです。
ジメジメした季節はそれでなくてもカビやすく、部屋の湿度も高い傾向が続くため、ベッド周りにおいてもそれらを逃がす機能を高めた方が清潔さを保てます。
また、20度を超える暖かい時期は洗濯しても外に干せば数時間で乾いてくれますので、洗ったその日のうちに使え、常に衛生的で気持ちの良い状態をキープできます。
コットンのタオル地も暑い季節には汗を良く吸って外に逃がしてくれますが、保温性もあり熱がこもってしまいやすいんですね。ですから例えば汗をよくかく枕周りはパイルで、シーツやケットをリネンにする、というだけでも寝ている時の涼しさはだいぶ変わるでしょう。
真夏は特に、エアコンや扇風機をかけたままで眠る方も少なくありません。しかし、体を冷やしすぎて体調悪化の原因にもなってしまいます。
ですから、できるだけ寝具で快適性を高めてあげた方が健康面においてもおすすめです。
リネンはシワになりやすいのですが、霧吹きでちょっと湿らせて伸ばすだけで割と目立たなくなりますので、気になる方は干す前や使う前にちょっとだけ伸ばしてあげましょう。
【スタイリングで使ったリネン製品(画像順)】
B|fog linen work×眠家/リネン ボックスシーツ
C|fog linen work×眠家/U字 リネン枕カバー
D|LAPUAN KANKURIT/USVA リネンブランケット
E|LAPUAN KANKURIT/KUKAT リネンコットンブランケット
※Aのナチュラルカラーモデルは<こちら>から
青系とホワイトを基調とした、見た目も涼しげなリネンセット。ベースになるホワイトの面積が大きめで、清潔感もあります。枕カバーは裏返すと面が白くなるので、そちらを使って白の面積を大きくしても良いですね。ブランケットは1枚だけですが、かなり大きなサイズですので、寝返りをうっても体が外に出づらく、寝心地の良さが持続できます。
良いホテルに泊まった時のような上品なネイビーとホワイトでまとめたリネンセット。枕カバーとボックスシーツは先程と同じですが、ブランケットをリネンの5重ガーゼケットに変更しました。ガーゼケットはもっちりした弾力のある肌触りなのに対し、リネンらしい涼しさをもっており、肌に触れると本当に気持ちが良いんです。しかしながら、工場閉鎖にともない、2019年で生産が終了していまいます。ですのでお求めの方はぜひお早めに。
やはりと言うべきか、ガワが変わるとベッドの印象は一変する、という好例。ラプアンカンクリのリネンコットンブランケットはリネンとコットンが50%ずつ使われ、どちらの良いところも持ち合わせた実用面もさることながら、ルックスの北欧らしさが全面に強調され世界観がガラッと変わりますね。こちらも枕カバーとボックスシーツは同じながらも、全く異なる表情を見せてくれるので、ローテーションに組み込んでスタイリングを楽しんでいただきたいです。
「B|fog linen work×眠家/リネン ボックスシーツ + C|fog linen work×眠家/U字 リネン枕カバー + D|LAPUAN KANKURIT/USVA リネンブランケット」の時にはブランケットとして使っていたものをシーツとして活用したセット。実はこのUSVAのブランケットで最も大きなサイズは、マットレスを包めるサイズであり、どちらも本流の使い方ができる珍しいサイズなんですが、取り扱っている店舗が比較的少なく、眠家ではこの大きさこそ意味があるものだと思って取り扱っています。
同じ製品でもブランケットの色や、ラインの色が変わるだけでもベッドの印象は変わります。お部屋の雰囲気や好みでお選びください。ちなみに眠家のリネン5重ガーゼケットは色によって蓄光プリントが異なります。お選びの際はそちらもお確かめください。
【スタイリングで使ったリネン製品】
B|fog linen work×眠家/リネン ボックスシーツ
C|fog linen work×眠家/U字 リネン枕カバー
D|LAPUAN KANKURIT/USVA リネンブランケット
E|LAPUAN KANKURIT/KUKAT リネンコットンブランケット
※Aのナチュラルカラーモデルは<こちら>から
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