5月の夏のような暑さが過ぎたかと思えば、そのまま梅雨入り。気温もグッと下がり、ジメジメとした日々が始まりました。
かと思えば、晴れればまた30度に近づくギラギラとした日々。気温差にも身体が驚かされますし、暑くても湿気っていてもやっぱり不快感があります。
さて、そんな暑い日本列島にふさわしい(?)、<眠家>のリネン5重ガーゼケットのお話です。
工場廃業にともない、2019年で生産が終了してしまう実に名残惜しい製品です。
この製品は<眠家>のオリジナルで、今年もそれまでもとても評判が良かった定番品なのですが、工場がなくなってしまうとどうしようもありません。
今まで足踏みしていた方は、ぜひとも今足を進めていただきたいと思います。
極薄のガーゼが5枚重なったこの生地は、空気の層が厚くガーゼらしいふっくら感と、優れた通気性は言わずもがな。ですがガーゼだからこそ、使っていくとへたってしまうのでは?という疑問も致し方ありません。
そこで見ていただきたいのが今年の新品と、スタッフ私物の5年もの。画像でしかお伝えできないのが残念ですが、見た目だけで言えば色が全然違いますよね。
濃い方が新品、薄い方が5年ものです。このガーゼケットは生成り、つまり染色せずリネンそのままの色で、使い込んで洗ってを繰り返すうちにだんだんと色が抜けていったんです。それでもベージュ・グレーっぽい自然な色合いが残っています。
次に手触りですが、この商品を知らない人が触った時どっちが新品かを比べていただくと、すぐに分かりました。
新品時は既にかなり柔らかいんですが、糸のハリがもつシャキッとした感じが残っているのに対し、5年ものは毛羽立ちもすっかり落ち着き、肌への馴染みが格段に上がっています。
馴染み、というのは曖昧かもしれませんが、触ると違和感がなく繊維のハリも残っていないため、優しさが高まると言えばいいでしょうか。
折りたたんでみても、厚みはほとんど変わらず、5年経過しても生地が全く痩せていないことが分かります。
使えば使うほど、生活をともにするほど優しくなっていくなんて、長年連れ添った理想の夫婦みたいなガーゼケットです。
リネンの通気性や吸水速乾性という特性上、一枚で使うのが良いと思いがちですが、必ずしもそうではありません。
肌寒い時は素直にリネンの上にもう一枚重ねても全く問題ありません。というのも、スポーツウェアにもありますが、裏地がメッシュになっていて、肌へのベタつきを抑える2枚重ねの洋服がありますよね。あれと同じで、暖かくてもリネンの肌離れの良さはそのまま活かせますので、むしろ良いアイデアとも言えるかもしれませんね。
空気の層を作り出す生地は、一枚だと通気性に優れ、何かで覆うと空気の層が暖かさを保ってくる特性があります。
その上でベタつきが無いのがこの5重ガーゼケットの良いところ。
特に梅雨時期は、肌寒いけどジメジメしているから肌へのまとわりつきが嫌な時期。こういう身体のわがままな要求にもきちっと答えてくれるからこそ、たくさんの支持を得ているのだと考えています。
真夏は体を冷やすことなく、吸った汗を外に逃がしてくれるので本当に便利。そして洗えば洗うほどふわふわになるなんて、こんな良いことあるでしょうか。
夏にタオルケットしか使ったことのない方にはエポックメイキング的な一枚になるでしょう。そして何年も付き合っていってほしい傑作です。
くどいようですが、2019年で生産終了です。お見逃しのないように。
【リネン5重ガーゼケットは毛羽落ちします】
リネンを5重に織ることで、ふんわりとした質感を出していますが、織りとリネンの特性上、毛羽がたくさん落ちます。
お洗濯を繰り返しているうちに毛羽落ちは少なくなっていきますが、全く毛羽落ちが無くなるということはございません。
毛羽落ちを気にされる方は、本製品のお買い求めはご遠慮ください。
毛羽はたくさん落ちますが、洗って使い込むことで、とてもふんわり柔らかな質感に育っていきます。
リネン5重ガーゼケット特有の経年変化をお楽しみください。
2019年新色モデルは3色追加。蓄光プリント3種類。
・ネイビー→タイポグラフィ"The darkest hour is just before the dawn.r"
・マスタード→深い眠り、熟睡を表現した"Fat sleep"
・カーキ→「SLEEP」の5文字を5つ星に置き換えた"Five star"
18,500円+tax
定番色モデルはエイジングでお伝えしたように染色なしのナチュラルカラー。蓄光プリント2種類。
・星が輝く"STAR LIGHT"
・タイポグラフィ"The darkest hour is just before the dawn."
13,500円+tax